熱中症の症状

　熱中症と一口に言ってますが、細かい症状ごとに対処の方法が異なります。いざという時にあわてないために、覚えておくことをおすすめします。

（１）熱失神
　熱失神というのは、急に暑い場所に出た際などに血圧が低下し、めまいや失神を起こすことです。対応としては、涼しい場所に運び、衣服を緩めて寝かせ、水分を補給すれば通常は回復します。

（２）熱疲労
　熱疲労は、大量に汗をかいた脱水状態のことです。全身の倦怠感や悪心、嘔吐、頭痛などが起こります。対応方法は、熱失神と同じく涼しい場所に運び、衣服を緩めて寝かせ、水分を補給すれば通常は回復します。

（３）熱けいれん
　熱けいれんは、大量に汗をかいた後、血液中の塩分濃度が低下して、足、腕、腹部などに痛みを伴う痙攣が起こるものです。対処方法としては、生理食塩水（０．９％）などで速やかに塩分を補給することが対処の基本です。
（４）熱射病
　熱射病は、体温の上昇の中枢機能に異常をきたし、応答が鈍い、言動がおかしい、意識がないなどといった意識障害を起こします。
　万一このような症状が見られた場合は、すぐに救急車を要請して下さい。また、救急車を待つ間も水や濡れタオル、アイスパックなどで、体全体を冷やします。
　特に、首筋、脇の下、ももの付け根などの大きい血管が通る部位を冷却することで、体温の上昇を押さえることができます。

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